青木優美クリニック 胃腸内科

食道がんとは

食道は長さ約25cm、太さ2〜3cm、厚さ約4mmの管状の臓器で、食べ物を口から胃まで送る働きをしています。

食道がん罹患者は特に喫煙・飲酒習慣がある50歳以上の男性に多いとされています。また、食道がんは咽頭がんや喉頭がん、舌がんなどを併発しやすいとされています。

食道がんは大きく分けて腺がんと扁平上皮がんの2種類に分類されますが、日本人が発症する食道がんの90%以上は扁平上皮がんです。

食道がんは他の消化器がんと比べて初期の段階から他臓器やリンパ節に転移しやすいため、早期発見による早期治療がとても重要です。

食道がんと生活習慣の関係

要因1【飲酒】

アルコールの代謝産物であるアセトアルデヒドが酢酸へと分解される過程で、活性酵素が発生します。

活性酵素はDNAを作るために必要な葉酸と呼ばれる物質を破壊してしまいます。

葉酸の破壊によりDNAの合成や傷ついたDNAの修復がうまく行われなくなることで、正常な細胞ががん細胞に変化すると考えられています。

お酒を飲むとすぐに赤くなる体質の人は赤くならない人と比べて、少量の飲酒でも食道がんのリスクが8.84倍に増加することが分かっています。

要因2【喫煙】

喫煙者の食道がん発症率は、喫煙歴のない人と比べて3倍以上になるといわれています。

また、※喫煙指数が高いほど食道がんリスクが有意に上がるという報告があり、喫煙者数40以上では、吸わない人の約5倍も食道がんを発症しやすくなるといわれています。

※喫煙者数=1日に吸うたばこの本数×喫煙している年数

要因3【刺激の強い飲食物の摂取】

極端に熱い・冷たい食べ物や辛い食べ物(刺激の強いもの)を頻繁に食べていると、食道の細胞が傷ついてしまうため、細胞分裂が頻繁に行われるようになります。

細胞の分裂過程では、普段から細胞変異がまれに生じてしまいますが、通常は自然修復機能により細胞の働きが正常化されています。

しかし何らかの原因によって、変異が修復機能を上回ると、正常だった細胞はがん細胞へと変化してしまいます。

健康な状態であれば免疫機能によってがん細胞は排除されますが、免疫力が低下するとがん細胞の排除が追いつかなくなり、がんが発症してしまいます。

がん予防のためには熱すぎる、または冷たすぎる飲食物の摂取を避けるようにし、辛い物や焦げた物など刺激性の高い食べ物はなるべく控えるようにしましょう。

要因4【野菜・果物の摂取】

野菜・果物を食べる量が多い人ほど食道がんのリスクは減少傾向にあるということが分かっています。

ある研究では、キャベツ・ブロッコリー・白菜などのアブラナ科野菜の摂取で有意なリスク低下がみられたという結果から、発がん抑制作用のあるイソチオシアネートを多く含むアブラナ科の野菜もがん予防に効果があるのではないかと考えられています。

要因5【肥満】

日本人が発症する割合の少ない食道の腺がんにおいては肥満がリスク要因であることが分かっています。

これは、肥満体型の方が「逆流性食道炎」を引き起こしやすく、炎症が持続することで食道がんのリスクを高めるためです。


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