青木優美クリニック 胃腸内科

肝臓がん(肝細胞がん)とは

肝臓は重さが約1,000〜1,500gほどであり、代謝の中心的な役割を担う臓器です。

主に、栄養分の代謝や有害物質の解毒、そして不要なものを胆汁として排泄するなどの働きをしています。

肝臓がんの主な発症要因はB型およびC型肝炎ウィルスの持続感染といわれており、感染者は慢性肝炎から肝硬変を経て肝臓がんを発症するリスクが高くなることが分かっています。

また、近年発症する人が増えてきているアルコール性・非アルコール性の脂肪性肝炎なども肝臓がん発症リスクを高めるといわれています。肝臓は障害されても自覚症状が現れにくい臓器であるため、肝臓がんだと診断された時点ではかなり進行していたり、肝臓以外の器官にがんが転移いている場合が多いです。

肝臓がん予防のためには、まず肝炎ウィルス検査を受け、感染していた場合は専門医による適切な治療や経過観察を行うことが重要です。

肝臓がんと生活習慣の関係

要因1【飲酒】

長期的なアルコールの過剰摂取は、肝臓の代謝機能に過度の負担をかけ続けることになり、肝臓がんの発症リスクを高めるといわれています。

要因2【喫煙】

タバコに含まれる発がん性物質が肺から吸収され、血液の循環により肝臓まで運ばれることで、肝細胞は発がん性物質にさらされることとなり、発がんの危険性が高まるといわれています。

要因3【肝炎ウィルス】

B型あるいはC型肝炎ウィルスへの感染により炎症が生じ、遺伝子の突然変異が蓄積することで、肝臓がんを引き起こすのではないかと考えられています。

2011年の研究では、B型あるいはC型肝炎ウィルスに感染している人は感染していない人と比べて、肝臓がんを発症するリスクが20倍以上も高くなるという結果がでています。
B型・C型肝炎ウィルスは輸血や注射、鍼治療や刺青、性行為、カミソリや歯ブラシの共用など、血液や体液の直接的な接触によって感染する可能性があります。

現在は感染予防対策がとられており、医療行為によって感染することはほぼありませんが、1990年代以前に注射や輸血、手術などの医療行為を受けた人は感染のおそれがあるため、40歳以上の人は自覚症状がなくても一度は肝炎ウィルス検査を受けられることをおすすめします。

要因4【肥満・糖尿病】

日本においては肝炎ウィルスへの持続感染が肝臓がんの主要因とされていますが、最近は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)も肝臓がんを引き起こすのではないかと注目されています。

NASHは、お酒をあまり飲まないにも関わらず起こる「脂肪肝」から進行した重度の炎症であり、肥満や2型糖尿病に伴って発症します。

過体重や高血糖でない人に比べ、過体重と高血糖が重なると肝臓がん発生リスクが3.4倍高くなると報告されています。肝炎ウィルスに感染していても、肥満や糖尿病(高血糖)を予防することにより、肝臓がんへの進行を防ぐことができる可能性があるといえます。

要因5【その他】

アスペルギリス・フラバスなどのカビを作るアフラトキシンという毒素が肝臓がんを引き起こす要因として知られています。

アフラトキシンはトウモロコシ、ピーナッツ、香辛料などから検出されることが多く、熱に強いため通常の調理過程では毒性がほとんど消えません。

食品中にカビを見つけた場合は目にも見えない部分にもカビが広がっている可能性があるため、カビの部分だけを取り除いて食べることはせずに、全部をすてるようにしましょう。

 

 


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